ベンチプレスはスポーツに必要?
「ベンチプレスをやり込むと、筋肉がついて動きが重くなるのでは?」「実際の競技で仰向けになってバーベルを押す場面なんてない」
アスリートや部活動に励む人の間で、こうした疑問は昔から絶えません!
結論から言えば、「目的に応じた適切な取り入れ方をするなら、多くのスポーツで非常に有効。ただし、全てのトレーニングに言える事ですが、万能薬ではないという事を忘れてはいけません!
ベンチプレスがスポーツにもたらす3つの利点
1. 上半身の「押す力(プッシュ力)」とフィジカルコンタクトの強化
ラグビー、アメフト、サッカー、バスケットボール、柔道など、相手と接触する競技では上半身の厚みと剛性が当たり負けしない身体を作ります。相手を押し出す、ブロックする際の基盤となるのが大胸筋や上腕三頭筋、三角筋前部の筋力です。
2. 肩関節周りの傷害予防と耐久性向上
正しいフォームで行うベンチプレスは、肩甲骨の安定化筋や腱を強化します。野球の投球やバレーボールのアタック、水泳など肩を酷使する競技において、筋力のアンバランスを是正し、強い衝撃に耐えうる関節を作る「防弾チョッキ」の役割を果たします。
3. 最大筋力(筋出力)のベースアップ
重い重量を扱える多関節種目(コンパウンド種目)であるため、神経系を刺激し、短時間で大きな筋力を発揮する能力を高めるのに最も効率的なトレーニングの一つです。
「スポーツに直結しない」と言われる理由
一方で、否定的な意見が出るのには明確な理由があります。
地面反力と連動していない(背中が固定されている)
多くのスポーツ動作(走る・投げる・打つ)は、足の裏が地面を押した力(地面反力)が骨盤、体幹、肩、腕へと波のように伝わる「キネティックチェーン(運動連鎖)」で行われます。しかし、通常のベンチプレスはベンチ台に背中を固定するため、体幹の回旋や下半身からの連動が遮断された環境で行われます。
可動域と柔軟性の低下リスク
重量の追求だけを目的に大胸筋ばかりを過度に鍛え、背中側の筋肉(広背筋や僧帽筋)やストレッチを怠ると、いわゆる「巻き肩」になり、投球動作や腕を大きく振る動作に制限がかかります。
競技力に結びつけるための賢い取り入れ方
ベンチプレスを「使えない筋肉」にしないためには、基礎体力(ベース)作りと割り切って導入し、他の種目と組み合わせることが鉄則です。
ベンチプレスだけで競技が上手くなることはありません。しかし、車で例えるならベンチプレスは「エンジンの排気量を大きくする作業」です。大きなエンジンを積んだうえで、それを実際の走りに変換するサスペンションやトランスミッション(体幹連動や技術練習)を鍛えれば、パフォーマンスは確実に一段階引き上がります。
「必要か不要か」の二元論ではなく、「身体のベースを作るパーツ」として賢くメニューに組み込んでみてください!
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